フレイルに関するよくある質問

フレイルは病気ですか。
フレイルは、加齢に関連した状態で、病気ではありません。年齢を重ねることで生じる筋力低下や生理的な機能不全が背景にあります。
フレイルの3つの段階について教えてください。
フレイルは、正常な状態である「健常」、フレイルの前段階の「プレフレイル」、そして「フレイル」の3段階に分けられます。フレイルは、この3つの段階を移行(行ったり来たり)します。
なぜ、フレイルを予防しないといけないのですか。
フレイルは、要介護状態、脆弱性、死亡のリスクを高めるからです。
フレイルになる要因には何がありますか。
加齢、炎症、サルコペニア、食事の質の低下(たんぱく質、ビタミンD,微量栄養素など)、活動性の低い生活習慣、社会的孤立、生活の周辺環境、貧困、抑うつ、無気力、難聴、糖尿病、慢性腎臓病、肥満、心血管疾患、メタボリックシンドローム、認知機能の低下、ポリファーマシー(多くの薬を飲むことによる副作用などの問題)があります。
フレイルの診断には、血液検査が必要ですか。
必要ありません。妥当性が確かめられた評価ツールで診断できます。
フレイルの予防や改善に効果的な運動を教えてください。
レジスタンス運動といって、筋肉に軽い抵抗をかける動作を繰り返す運動が効果的です。ひとつの運動に対して、10~15回程度の回数を繰り返します。また、それを1~3セット無理のない範囲で行います。また直接的な筋力増強の効果はありませんが、転倒の予防には、バランス運動が効果的です。
毎日ウォーキングをしているのですが、フレイルを予防・改善できますか。
ウォーキングは有酸素運動ですので、筋力増強の効果は直接的にはありません。しかし、レジスタンス運動と組み合わせることで、フレイルの予防や改善への効果がアップします。座っている時間が多い人は、まずはウォーキングから取り組むことで体が活発になり、フレイルの予防、改善への第一歩につながります。
運動を継続する秘訣はありますか。
日常生活の中に無理なく取り入れられる方法をみつけましょう。毎朝、必ず見ているテレビ番組の開始時刻に合わせて運動をするなどです。また、ひとりで運動するよりも、グループで運動したほうが効果的とも言われています。お住まいの地域にみんなで運動されているグループがある場合は、試しに参加してみるのもよいかもしれません。
運動だけでフレイルを予防・改善できますか。
運動だけではフレイルの予防・改善への効果が期待できません。十分なたんぱく質の補充が必要です。ただし、腎臓病などでたんぱく質の摂取が制限されている方は、医師にご相談ください。また、意図しない体重減少があれば要注意です。たんぱく質だけではなく、必要なエネルギー量が足りているかチェックしましょう。また、ビタミンや微量栄養素の摂取も大切です。バランスのよい食事を心がけましょう。
オーラルフレイルって何ですか。
噛む機能の低下、飲み込む機能の低下など、お口の状態に関するフレイルをいいます。十分な栄養を摂取するためにはお口の状態もよくしておかなければなりません。入れ歯を使用していても問題ありません。重要なのは、きちんと噛めて、むせることなく飲み込めることです。

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