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災害後、身体の不調はありますか?
災害1週間後及び1ヶ月後、その他変化があると気がついた時にチェックしてみましょう。
一般的な健康状態について
記入年月日 |
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1 胃が痛む |
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2 肩がこる |
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3 頭が痛む・重い |
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4 食欲がない |
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5 疲れやすい・体がだるい |
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6 心臓がドキドキする |
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7 下痢・便秘をする |
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8 息切れ・息苦しさがある |
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9 風邪をよくひく |
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10 熱がある |
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11 吐き気がする・吐く |
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12 関節が痛む |
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13 腰が痛む |
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14 手足のふるえ・しびれがある |
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15 めまいがする |
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16 のぼせる・耳なりがする |
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17 手足のむくみがある |
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18 口内炎がある |
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病気の悪化につながる症状について
19 口が渇く |
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20 尿の量が増える |
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21 尿の量が減る |
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22 急に体重が増える |
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23 急に体重が減る |
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24 冷や汗が出る |
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25 意識がぼんやりする |
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一般的な健康状態のチェックからわかること
これら項目は災害後に生じやすいと考えられる身体症状を示しています。「はい」の数が多いほど、より注意が必要です。以下を参考に病気の早期発見、糖尿病の悪化の予防に努めましょう。
1) ストレスによると考えられるもの
災害後は多くの精神的・身体的ストレスがかかります。1〜18のいずれもストレスが関与する身体症状です。心身の健康を保つため<糖尿病の悪化の予防 ストレスをためないようにしましょう>を参考にしてください。
特に以下の症状がある時には気をつけて下さい。
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「1 胃が痛む」「4 食欲がない」「11 吐き気がする・吐く」「18 口内炎がある」方で、胃の痛みの程度が強く、吐物に血液が混じったり、便が黒いときは胃のただれや潰瘍の可能性がありますので、至急受診しましょう。
■「3 頭が痛む・重い」「15 めまいがする」「16 のぼせる・耳なりがする」という方は血圧を測ってみましょう。血圧が高ければ減塩やストレス対処に努めましょう。特に回転するようなめまいがあれば内耳の異常の可能性があります。耳鼻科を受診しましょう。
■「14 手足のふるえ・しびれがある」方は、過換気(呼吸があらい)で起こることがありますので、気分をゆったりさせて紙袋で口と鼻をおおって息をしてみましょう。また、アルコールの飲み過ぎおこることもありますので、飲み過ぎに注意しましょう。甲状腺の働きが強くなっていたり、そのことで治療を受けている方は悪化の可能性がありますので早めに専門医を受診しましょう。
■災害後は、バランスの悪い食事やストレス、それに伴う胃の荒れから「18口内炎」ができやすくなっています。口内炎ができてしまうと、水分や食事がきちんととれなくなることもありますのでストレス対処とともにうがいをおこない口内炎ができないようにしましょう。
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2) 過度の労働によると考えられるもの
災害後、重労働になっていませんか? あまり使わない筋肉・関節などを酷使すると、「2 肩がこる」「5 疲れやすい・体がだるい」「12 関節が痛む」「13 腰が痛む」などの症状が起こります。何はともあれ休息とともに保温に努めることが大切です。復旧作業は周囲の人にできるだけ手伝ってもらうようにしましょう。 |
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3) 水分やミネラルの不足によると考えられるもの
災害後の偏った食事や水分の不足、また活動の低下やトイレ環境の変化から、「7 下痢や便秘」をおこしやすくなっています。避難所や仮設住宅ではトイレ移動が困難になったり、周囲の人への気兼ねから飲水量を制限してしまう傾向があり、「4 食欲がない」「5 疲れやすい・体がだるい」などの症状がでます。
医師からの制限がなければできるだけ、水分をとること、日中少しでも歩くことをこころがけましょう。食べられなくても、水分は積極的にとりましょう。細菌が原因の下痢の場合は薬が必要になりますので早急に受診しましょう。 |
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4) 感染によると考えられるもの
災害発生後2週間は肺炎や気管支炎が起こりやすいので、早めに対処することが必要です。感染では「4 食欲がない」「5 疲れやすい・体がだるい」「6 心臓がドキドキする」「8 息切れ・息苦しさがある」「9 風邪をよくひく」「10 熱がある」などの症状が現れます。栄養をとり保温をこころがけましょう。→<糖尿病の悪化の予防>へ
■災害後は疲労や環境の変化、偏った食事により風邪をひきやすくなっています。マスク、うがい薬、体温計を準備し、早期から手洗い・うがいを行い風邪の予防を心がけましょう。また熱感があれば体温を測りましょう。
■冬場などは可能であれば、インフルエンザの予防接種を受けておきましょう。
■けがをした際、対処できるように消毒薬や絆創膏を用意しましょう。特に足のけがには注意し、靴や室内履きを避難用品に準備しておきましょう。程度によってはすぐに外科受診をしましょう。 |
病気の悪化につながる症状について
災害によるストレス、栄養の悪化、薬が十分に使えないなどで血糖コントロールが乱れ、様々な合併症が悪化することがあります。
1) 低血糖が疑われるもの
「6 心臓がドキドキする」「14 手足のふるえ・しびれがある」「22 冷や汗がでる」「23 意識がぼんやりする」がある方は低血糖の可能性があります。すぐに食べられるように糖分を身近に備えておきましょう。(ベイスンという薬をのんでいる方はブドウ糖を用意しましょう)。グルカゴン注射液があれば、筋肉注射を行います。 |
2) 糖尿病性昏睡が疑われるもの
「4 食欲がない」「5 疲れやすい・体がだるい」「11 吐き気がする・吐く」「19 口が渇く」「20 尿の量が増える」「22 急に体重が増える」「23 急に体重が減る」「25 意識がぼんやりする」方は糖尿病性昏睡の場合があります。しっかりと水分をとるように心がけましょう。また薬の準備をしておきましょう。特にインスリン自己注射の方はインスリンや自己注射セットも用意し、使用量を記入しておきましょう。いずれにせよ至急の受診が必要です。 |
3) 糖尿病性腎症が疑われるもの
「4 食欲がない」「11 吐き気がする・吐く」「17 手足のむくみがある」「21 尿の量が減る」「22 急に体重が増える」方は糖尿病性腎症が考えられます。至急受診し、透析の必要性について医師と相談しましょう。また、タンパク質や塩分、カリウムの摂取を控え、体内の水分のコントロールに注意しましょう。すでに定期的に透析をされている方も、災害時はいつも施設が使えるとは限りません。現在の通院施設以外にも、近くの透析ができる医療施設を把握しておきましょう。また災害時はできるだけ早く主治医と連絡をとりましょう。 |
4) 糖尿病性神経障害が疑われるもの
「15 めまいがする」方は、立ちくらみのようなめまいであれば糖尿病による自律神経障害による場合があります。血糖のコントロールを心がけ、末梢神経に対する薬がでていればのみ忘れないようにしましょう。 |
5) 脳梗塞が疑われるもの
糖尿病では脳梗塞も合併しやすくなります。「15 めまいがする」以外にも力が入りにくい、感覚がおかしい、呂律が回りにくい、ものが飲み込みにくい、ものが二重に見えるなどの症状があれば至急受診する必要があります。
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6) 心筋梗塞が疑われるもの
糖尿病では心筋梗塞も合併しやすくなります。典型的な胸痛は伴わないことが多いですが、「8 息切、息苦しさがある」「11 吐き気がする・吐く」「15 めまいがする」「24 冷や汗がでる」などの症状があれば至急受診する必要があります。 |
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